――『White night』工房・いつかの日――
[ ランプ屋『White night』の扉を開けた時に鳴る、
涼やかな呼び鈴の音色>>105が、
リッキィは、嫌いではない。冬の日には暖かく、
夏の日には凛と、そういう風に聞こえるような
気がするのは、リッキィもまた、師匠のように、
店主の作る硝子の品々を好んでいるからだろう。
痘痕も笑窪は語弊もあるか。指し示されるまま、
工房の隅にある椅子にそっと腰かける。
ランプ屋店主のヴェスは、線が細い印象があるが、
リッキィが見上げる程には背が高い。
そんな彼が振り向いて微笑むと、光の花が、
はらりと落ちていくような……と評したのは、
リッキィの弟子仲間だっただろうか。 ]
はい。私はもう問題ありません。
少し長引くかなと危惧していたのですが、
幸運なことに。
(112) 2017/08/11(Fri) 17時半頃