[先ほどまで騒ぎの中心にいたであろう青年のように。
彼>>89の言葉には、ひとつも嘘はないのだけれど、自分が謝らなければいけない理由はその先にあって。
自分が消えてしまうことに対しては、なんにも思いやしない。ただ、彼が。
彼が自分のせいで、ひどい目に遭ってしまったり、最悪の場合、処刑されてしまったりすることだけは、どうしても許せない。
それでも、その後に彼が続ける"自己責任"という言葉が心に残って。
自分が原因で自分が消えてしまうのなら、確かにそれは自己責任で。
それは、"身勝手"でもあり、"自由"でもある。
言い方も意味も違う言葉と成り得るその行為はきっと、禁断の果実のようだと、彼は思う。
だけれどそれを手にしたら、この体で感じる最高の感覚なのだろう。
なんて、以前読んだ本のような、少し詩人のような比喩をしてみたけれど。]
(111) 2015/04/11(Sat) 05時頃