[同じ病を持つ病弱ばかりが集まる病院。甘い甘いミルクチョコレートの髪色を持つ少年は同じ年頃の者達の中でも年少の者と間違われるほど一際身長が低く、独りになることを厭って常に誰かの後をついて回る甘えたがりだった。今は180に届く位に伸びた身長。転がる仔犬のようだった当時の小さく華奢な面影はしっかりと育った成人男性の体型からは一切窺えず、けれども髪色と微かな笑窪の浮かぶ人懐こい笑みだけはあの時から変わらないまま。]
(109) 2010/09/15(Wed) 13時半頃