あ、りがとう…ございます…
[明るい声で返事をしてくれたのは、当然ながら目が合ったクロダさん>>103。笑顔を作る余裕もなく、差し出されたフォークと床に落ちたものを交換してもらう。
たどたどしいお礼はだんだん小さくなって、ちゃんと彼の耳に届いたかどうか。]
あ…これ、好きなんです
此処のケーキ、全部美味しいけど
[彼が食べかけのタルトに目を向けて、言葉をかけてくれる。
跳ね上がる心拍数を落ち着かせようと、ゆっくり答えた。言ったことは本心で、自然と表情が緩む。]
ん、あ…ありがと、めーちゃん
[気づけば自分のグラスには溶けかけの氷しか残っていない。代わりに注文してくれた愛衣子>>106に礼を言って、所在なさそうに目を泳がせる。
彼を意識し出してから、こんなに間近でちゃんとした会話をするのは初めてで。不審なのは自覚しているけれど、だからといって言動を繕える程の経験も度胸もない。]
(108) 2014/06/09(Mon) 02時頃