[遠目に見える赤黒いそれは――血? しかも、血だけじゃない、 何かの肉片のようなものまでこびりついている。 生き物だったものの、無残な残骸。 それを塗り固めた、手紙。 これを送る為に、何かを殺したのだろうか? 殺意のように強い感情をしたためた、手紙。 文字よりも強烈に、私に訴えかけてくる。 恐怖で体が、震える。 それが一枚、二枚、三枚、四枚――。 セイルズさんが目を通して、二つ折りにして。 調理台の上に積まれていく]
(107) 2018/12/07(Fri) 01時半頃