―間の世界(音楽室)・1日目17時―
[暫く黙考し、ピアノの蓋を再度開け、両手を鍵盤の上に沿わせてみるが………30秒ほどそのままの姿勢で固まるが、結局ピアノの蓋をまた閉じてしまう。
……そうしていると、部屋の外に人の気配>>9。
「しまった」と言いたげに舌打ちをする。
この場所では逃げられもしないし、音楽室であるがゆえに防音されている可能性も否定出来ない。
自分と同じく何の目的もなく何かを探している者である可能性と、成田の言うルール>>3を信じて自分を殺しに来た者である可能性。前者とは思われたが、後者の可能性は否定出来ない――そういう状況だった。
念のため、ピアノの椅子を右手で握りしめ。
最大限警戒して、身体をドアの方へ向ける。]
……誰だ。殺しに来たなら抵抗する。
[普段の彼からは想像も付かないほど、冷たく尖った声をドアの外の者に投げかける。
そもそもあのルールを信じるならば、他人ではなく自分を殺せばいいのだ。
そうせずに相手を殺そうとするならば――それはただの臆病者だと、強く意識して。ただ単純に、自分を探しに来たものであることを祈りながら]
(107) 2015/04/02(Thu) 18時半頃