[紡がれた言葉と、不安そうな様子を眺めながら、まじめに育ったものねぇ、というすっとんだ感想だ。
くすくすと笑いながら、手を伸ばして艶やかな黒髪を撫でる]
ばかねぇ、そんなことで追い出したりしないわ。
人殺しを追い出さなきゃいけないなら、私もここに住んでいられないもの。
それとも、リーは私たちを殺したいのかしら?
[そんなことあるはずがないと分かっていながら問いかけ。
髪を撫でていた手を滑らせて、顔を上げさせる。
前髪で顔を隠したままの魔女は、それでも口元に笑みを浮かべたまま]
幼いリーが殺せる程度の人間が死んだことで、私がリーを追い出すわけないでしょう。
せっかくこんなに育てたのに、いっぱい手伝ってくれて助かっているのよ?
リーが出て行きたいっていうなら……そうねぇ……許せるかしら?
[本人の希望であればといいたいところだが、そんなことはやっぱり許したくないな、という気持ちがにじみ出る。
最後によしよしと頭を撫でて、気にしなくていいと伝えるよう]
(107) 2018/03/16(Fri) 23時頃