『滅びよ』
その声>>96を耳に捉え顔をあげたときには、光るつるぎが瞳に映る]
………ッ!?
[咄嗟に飛び退き距離を取るも、無意識に出してしまった左腕を剣先が掠めた。
痺れるような痛みに顔を顰めると、ぎろりと相手を睨みつける]
無防備な乙女に襲いかかるなんて
随分手荒なご挨拶だな。
酷いじゃあないか。
わらわは傷ついた。あぁ、傷ついた。
[腕から流れる血を舐めあげる。…美味しくない。引かぬ痛みとその味に舌打ちすると、だんっと地を踏みしめながら右手の薙刀をぶうん、と一振り。刃先から飛んだ火の粉が集まれば、それは蛇のようにうねり男の元へと飛んでいく]
挨拶返しだ。ほうら、避けろ。
[剣で薙がれれば消えてしまう弱い焔。しかし少しでも触れれば、鬼の火はその肌を焼くだろう。当たらなくとも、男や周囲の様子を確認する時間は稼げただろうか]*
(107) 2015/09/17(Thu) 15時頃