― → 森の中へ ―
[立ち上がってから、貴方とは何か言葉を交わしたろうか。
貴方が引き止めるのならばきっとそれには従っただろうが、食堂に用が無くなれば二人でそのまま森の中に向かっていく。
夜の森は暗いものの、星と月の光のお陰で辺りが見えなくなるという事も無さそうで。
腕に付けたバンドの光を確認しながら、貴方もバンドを付けているのならその光に目を細めもしただろう。]
はぐれないようにしないと――居るかな、スノウフェアリー。
………ゲイリーは、前回のツアーにも参加したんだっけ?
[本当は、"はぐれないように" と言う口実を持って手でも繋ぎたかったのだけれど。
しかし先程部屋の中で、手を握ってしまったばかりだから、またも握る勇気は持てずに。
だから代わりに、並ぶ貴方との距離を少しだけ、詰めて。
そう言えばいつからこの団体に所属しているのだろうかと、そんな問いを口にしてみた。]
(106) 2015/11/23(Mon) 20時半頃