──会議室──
[ かけられた声>>98に弾かれたように振り向いた。
拘束具の外れた姿。やはり二人で消えていたようだが、戻ってきたのはヘクター一人だけ。
違和感が大きく膨れ上がった。]
俺は平気、だ。
半魔の方が耐性があるもんかと思ってたよ。違うのか。
そうか、知らないのか。……Jさんはよくわからんが、正気を保てなくなることを恐れて、ヤナギとラルフを見張りにつけて訓練室に閉じ籠ってる。
[ 平気、とは程遠かったが、自身が平気でないことを受け入れることは亀吉にはできなかった。
ヘクターには坂町に伝えなかったことを簡潔に伝える。彼とは事実を共有しておきたかった。]
そんなことよりお前、枷はどうした。布袋さんはなぜいない。
[ 顔は険しく、声も通常より低くなっていたから、亀吉が怪訝そうにしているのはわかるだろう。
とはいえ、無論、ヘクターが傀儡と化しているとは夢にも思わない。それは心配に由来するものだ。]
(105) 2016/06/10(Fri) 00時半頃