――『White night』工房・いつかの日――
>>101
ああ、リッキィかい?
[涼やかな呼び鈴がなると、扉に背を向けたまま声に応えて]
ちょうど今、包装していたところさ。ちょっと待って、すぐできるから。
[左手で工房の隅にある椅子を指し示す。座れということらしい]
>>102
[姉のことを問われると、ようやく振り返る。大変遺憾というくだりが可笑しかったのか、右の口角を少し上げ]
そう、君も風邪で?もういいのかい?姉は相変わらず。
…というより、いい時の周期が短くなっているような気がするよ。
[昔はこんなふうに姉のことを心配する場面はなかった。
幼い頃から姉の方が活発で、男子に混じって野を駆け山を駆け。あの家の姉弟は男女間違って生まれてきたのではと、よく言われた。172pで止まった姉の身長を晩生(おくて)の弟が越したのは、何と高校を卒業してからなのだ]
(105) 2017/08/11(Fri) 16時頃