【人】 営利政府 トレイル

　　─病院:○○号室─

[赤いランプが消えて。
一命を取り留めたと聞いてからここへ立ち入るまでどれくらいの時間を要しただろう。
宍戸哲哉の無事を確認した時、思わず膝から力が抜けて崩れ落ちそうになったけど、何とか耐えたことを思い出す。
一刻も早く顔を見たかったから。

────……だけども]

　　…………なんて、顔してんの。

[微かな音を立て開いた扉。
そこには他に誰がいただろう。
手当たり次第、会いに行くと宣言したものだが、さて。
冷えた水の入ったペットボトルを持ちながら現れたのは残念ながら彼の母ではないけども。

その足はずんずんと無遠慮に白の領域を侵さんと進み。
やがてたどり着いた寝台の中、暑苦しそうな布団を剥がしにかかりつつ、首を傾げた]**

(104) 24kisouth 2016/09/26(Mon) 07時頃