(僕にお客さんかな?
いや惜しい。それなら歓迎したのに)
[ 残念だよ、と残念そうではない脳裏の声。
オーレリアは隠れん坊は得意ではない。こっそりと様子を見ていた筈なのに何故か気づかれ思わず身体が跳ねた。かつり、とヒールが鳴る。]
・・・人を犬だなんて、言うものじゃないわ
[ ジェフの口から出た名前。
応接室で2人が牽制しあっていた姿は知っている。見つかった事がなんとなく悔しくて、耳に入った名前に苦々しくなって、ふらつきを堪えて、負け惜しみを零しながらゆっくりと部屋から姿を現した。]
勝手にお部屋に入って、ごめんなさい
・・・部屋のものに手を出してはいません
ただの思い出巡り、です
[ 正確には手を出せるほどの力も無い、だが。]
そのお部屋は・・・今は、なんのお部屋ですか?
[ 以前を知っているような口振りは、屋敷の持ち主の一族である彼に不信感を抱かせるかもしれない。**]
(103) 2016/07/31(Sun) 20時頃