トニー君のことは、嫌いじゃないの。多分好き。ううん、好きなの。
彼に似てるところもそうでないところもみんな好き。
でも、あなたを見る度、あなたを思う度に、彼のことも思い出すの。
比べたり、重ねたり…、そういうの、いやでしょ?
[目の前にいるのは彼じゃない。そうわかっているはずなのに。]
あなたのことを、トニー=エイルとして、ちゃんと見てくれる人が、
きっと何処かにいると思う。これから出会う人、
もしかしたらクラスの女子の中にいるかもしれない。
そういう人が、トニー君の伴侶に相応しいと思うの。
いい人、見つかるよ。だって、トニー君、男前だもん。
絶対、保証する。
[ああ、良かった。まだ笑える。]
[その頃には、トニーの腕の力は弱まっているだろうか。
とんっ。両腕でトニーの胸を軽く押して、離れようと。]
(102) utatane 2010/10/01(Fri) 19時半頃