―現在―
[…は、突然の事すぎて、きょとんとした表情でセシルを見つめる。
のもつかの間で、一体どんな考えを巡らせているのかさっぱり分からない、という複雑な顔へと変わっていった。
説明を聞き終えた他の人達はどうしていただろうか、セシルはどんな顔をしていただろうか。
女から見たセシルは、少し焦りの色が混ざっているようにも見えた。]
…どうするの?
[シンプルに問いかけながら、館の主に送られた物をつまみ、様々な角度で見つめる。
私達にとっての希望は、何処にでもありそうな鏡の破片にしか思えずに。
まだ全部を信じられていない。セシルはどうだか、分からないが。
もう一度言われてしまえば、少しだけ眉を下げ首飾りに手をかける。
最後によく観察してから……わずかなひび割れを気にする事無く、セシルの掌の上へと置いただろう。]
(102) 2014/07/13(Sun) 22時半頃