[ 肩に触れられて( >>80 )、窓の外からそちらへと視線を移す。間に一人挟んでいたし、僕から話に割り込む事も出来ず、挨拶も交わせない儘だったが、同じ列に座っていたイアン。
彼とは歳も近く、加入時期もほぼ同時期だった筈。そしてある程度の手話も習得しているようなので、ツヴァイクの中では比較的コミュニケーションの取りやすい相手。]
“ 久しぶり。元気だよ。
楽しい事。見つける。
頑張る! ”
“ ありがとう。
君のお話も また 僕に聞かせて。 ”
[ 出来るだけ、彼が知っていそうな言葉を選んで手を動かす。
にこりと微笑んで意気込むけれど、寝ぼけ眼では、ふにゃりとなるだけだった。手を振る彼の後に続いて、僕も降車しようと席を立つ。
前の座席をちらりと覗いて、そこにリツ君が居ても居なくても、後で機会があれば、何度か背凭れへ、ヘッドアタックを喰らわせた事を謝らなければ、と考えるのだった。]*
(102) 2015/11/20(Fri) 18時半頃