はい、オススメー。たまらん麺ー。
おねーさんは、半ラー半チャー、お待たせしましたー。
[それぞれの前に器が置かれる。
チャーハンは焦がしネギと卵、それから細かなチャーシューが入ったシンプルなものだ。
どれも味は悪くないだろうけれども、特別なインパクトもない、いわゆる『ふつうにおいしい』止まりかもしれない。
テーブルにはセルフサービスの水、ラー油、ニンニクなどが置かれている。]
(女子高生といた?このおっさんが!?
やば。こわ。何で?そんで店追い出されたって?
何でー!?こわ!!何があったの……。)
[考えが顔に出てしまうタチなのか、堀川は笑みを作りきれず、不自然に口の端を歪ませながら、素知らぬフリで二人の会話に耳を傾けている。女性の視線が自分の首もとの赤い手ぬぐいに向けられていることは、未だ気づいていないようだ。]
(102) 2015/06/06(Sat) 00時半頃