【人】 本屋 ベネット

　─ラウンジ到着から暫くして─

あ、っと。いけない……。

[カサリと靴元で音が立つ事に視線を落とせば、いつの間にか祭りのビラを落としていた事に気がついた。

その場で屈み拾い上げる為に片手を伸ばす。
と、その時……]

──っ……!

[触れた紙面が、まるで水面の様に波紋を描き、咄嗟に触れかけた手をそこから離した。
それから深呼吸をひとつ。そうしてその紙に対して意識を集中させ、どういった魔法効果があるのかを探ってみる。

そこにワープ系統の魔法がかかっている事に気づくのに、時間はさしてかからなかった。
入寮会の取り仕切り代行をしていたせいか、その手の魔法の気配はたぐり寄せるのが上手くなっていたらしい]

(101) hisetu 2013/08/26(Mon) 22時半頃