ーミサ・大聖堂ー
[大聖堂を包むパイプオルガンの音に聞き惚れていたせいか、時間の経過を自覚したのは、サイラス>>91の囁きからであった。]
……、
[離すまいと握られた腕にしがみいては、繰り返し何度も呟かれる感謝の言葉と。どんな反応をすれば良いものか分からず戸惑っていると音楽と共にミサは終了したか。
ミサが終わると同時にかけられた言葉に、曖昧に笑みを浮かべる。]
…眠ってても良かったのに。
[そうすれば先生に目を付けられている間、俺が眠ることが出来るから、なんて軽口を叩く。
さて、彼はこのまま授業に出るのだろうか。そんなことを考えていると先程自身の手の触れていた頬を撫でているサイラスの姿が視界に移り、]
…とにかく、ちゃんと休んだ方がいい。俺の手くらいならいくらでも貸すから。
[ぶっきらぼうにそう告げれば、大聖堂の出口へと向かっただろうか。]
(100) 2014/06/21(Sat) 21時半頃