す、すみません・・・
ではどこか、休む場所を
[ だからこそ、その申し出は願ってもないことだった。
声を掛けてきたのは堂々と偽名だと告げた探偵ポーチュラカ。>>79
冗句に反応したいが、余裕がなくてはそれも出来ない。そんな彼女の声色が微かに変わり、オーレリアもようやく彼女の表情をしっかりと捉える。]
アイリーンおねえさん?
[ 溢れた言葉。
それは、居ても立っても居られなくて、当時のお小遣いをはたいて、“謎があればライス三日分は行ける”らしいある女性探偵の名前だった。
あれからもう10年以上経っているのに変わらない容姿に驚きながら、懐かしさに目を細くする。]
お小遣いだけで依頼しようとした・・・
こどもを覚えていませんか?
[ 息が詰まるような感覚に体調はすぐれないものの、笑みを浮かべたオーレリアの顔色はわずか良くなった。
当時のようなお転婆さがすっかり無いものだから、気付かれなくとも仕方は無い。
まだ“僕”の声が聞こえるのだと言えば、笑われてしまうかもしれない。**]
(100) 2016/07/27(Wed) 15時頃