[レンくんが先生から「恋人」を借りているように、わたしの「友達」も、部活からの借り物です。
先輩が引退したら後輩が使い、その後輩が引退したらまたその後輩が、という風に受け継がれている楽器ですが、
代々その楽器を扱う人が好き勝手に名前を付けて呼んでいるらしいので、今更気にすることでもありませんでした。
とはいえ、その部活ごとの伝統もあるでしょうし。
借りたら長期間ひとりでそれだけを使い続けるものと、皆で共有して使うものとの違いというのもあるのでしょう。
自分のものが手に入ったら>>83と聞いたなら、「大学に入ればバイトもいっぱいできますもんね、きっと」と頷いて
わたしもいつかはマイサックスを、と目を輝かせたことでしょう]
ジョニーと別れるのは寂しいけど。
もし自分のサックスを買えたら、
どんな名前をつけようかしら……
[なんて言いながら、徐にスマホを取り出して。
「テナーサックス 値段」で検索したなら──思わず目が遠くなり、そっとブラウザを閉じました。
ちなみにジョニーは今の「友達」です*]
(99) 2019/12/30(Mon) 18時半頃