――おま、どこ、触っ……!
[>>70薄い布越しに窪みを刺激され、ようやくそこに触れられていたことに気付く。
七日も経った筈なのに、そこはまだ柔らかさを残していた。
そこは未だ、リツも触れなかった箇所。人の指を受け入れることを知らぬ身体は、自然とそれを求めている。
散々触手を受け入れ続けた残滓か、あるいは首の紋の影響か。じんと痺れては、スタンドを持つ手がぎちりと鳴った。]
ふっ…ざけんな、そんなの、欲しい、わけ、…っん、くそ、なんで…っく、んん、んんんんっ…
[>>71押しつけられたもの。それが何かは嫌でも分かる。
ぐにゃりとしたものが、自分の掌の中で育っていく感触。
いらない、いくら家族同然の友人といえど、そんなもの触れたくもない。
――そう思っている筈なのに、砂漠で水を求めるが如く涎が溢れ、何度も何度も喉が鳴る。たべたい。その思いがまたこみ上げ、驚愕に目を開く。
困惑しながら首は振れど、身体は壁に縫い止められたまま。
引きはがそうと力を籠めたい筈なのに、どうして。*]
(97) 2016/06/07(Tue) 19時頃