251 洋墨と躍れ、心の随に


【人】 姉妹 ロイエ



[ 交叉る路よりも先、
  丘からの道を下っている、その道中。
  入れ違いに丘へ向かって石畳鳴らす音があった。

  其の儘、一度は横を掠めあった身体を>>83
  吹き付ける風に、今は影を為す洋墨の輪郭に
  後ろ髪引かれるようにして足を止めた。

  振り返れば、彼も同様であっただろうか。
  風が乱す髪糸を、書物を抱えていない右の手で
  耳へ軽く掛けながら  暫し沈黙の後、 ]

 

(96) 2018/10/14(Sun) 23時頃

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