─ オーレリアと ─
[こちらの世界の話をすれば、慶三郎の髪飾りとして掲げていた星型の砂糖菓子をオーレリアは口に含み、そうして静かに耳を傾けてくれていた>>1:530。
そうして、いくつかの問いかけがやってくる。]
そうだねぇ。
あたしが大事な人の為に戦う存在でなければ、傍にいられたかもしれないねぇ。
だが、あたしは主を支える将──……戦士だ。
それも見た目通り、結構ガタがきている、ね。
[己が将として主の助けになる時間は、もうそんなに残されてはいなかっただろう。
だからこそ、身代わりとして命を捨てたのだ。
これが彼の方に出来る、最期の奉公として。後のことは知る術はないが、周りの者も主を支える優秀な将だ。
己の想いのぶん、きっと主を守り抜いてくれるに違いない。
そう信じているがゆえに、己の死に様に悔いというものはなかった。]
(96) 2015/12/11(Fri) 21時半頃