― テラス ―
[城内から出てぷらぷらと散歩をすれば、先程の妖精が出してた薔薇の匂いと、潮っぽい魔力の匂いがして、ふんふんと鼻を鳴らし、匂いの元へと辿って行けば。
たくさんの皿を積み上げて、テーブルに突っ伏している女が一人>>54。]
なんだありゃ、一人であれだけ食ったのか?
[どれぐらいの皿が積み上げていたのか正確に分からないし、平均的な量がどれぐらいか知らないのだが。
明らかに多い様に見える皿は、驚きを上げるには十分な数だった。]
俺も腹減ったなぁ……。
[未だに上級悪魔から魔力を貰って無くて腹ぺこだったし、数多くの皿を見れば食欲が刺激されるのも仕方ない。
此方の呟きを聞いたのか、小さな影のメイドがやって来てる事に気付き、声を掛ける。]
あー、なんか骨付き肉とか有れば持って来て欲しいんだが。
[と、メイドに頼めば彼女は一旦下がっていく。
料理が来る間、適当な椅子に座ってから、潮の匂いがする上級悪魔ちらちら見ながら鼻を鳴らす。
まさか彼女が月酔いに当てられてたという事は、――まだ知らない。]
(95) 2015/08/01(Sat) 14時半頃