【人】 双生児 ホリー

[青く目映く光る火花に眼を細める]

……、あ。

[そこでようやく、同じように手を伸ばしている誰か――黒いドレスの貴婦人に気付く。
その姿は、サヤのように透けては見えなかったけれど、どこか不安定なもののように見えて、こっちも不安げに眉を寄せた。
手を見つめてきてから、別の方向に視線を映した“彼女”の視線を追って、]

やっぱり、そこにいるんだね。
……、あのね、――、私は。

嬉しかったよ。
短い時間だった、けれど、一緒にいられて。

[一度俯いてから、なんとか笑顔を作って、告げる]

もし、ケイトに会えた、なら。
ケイトにも、そう伝えて、ほしいの。

[その時“彼女”が逆の手をどこかに伸ばしたのを見て、少しばかり首を傾げた]

(93) Akatsuki-sm 2011/07/02(Sat) 00時半頃