[ふわり、と金糸が風になびいて舞い上がる。それを合図に青の兵士達はナユタとライジに総攻撃をしかけようと動き出しただろう。だがしかし、彼らの足は止まる。……霧だ。>>83それも自然現象ではありえない程の、息が苦しくなる程度の霧。これでライジの雷なんて打たれてしまったらひとたまりも無い。小さく何かを呟いて指を鳴らせば、小さな竜巻が発生して。首をかき切るように、この濃い霧を吹き飛ばしてしまうような鋭く強い風をイメージ。もう一度指を鳴らせば、風力は上がり霧は殆ど晴れただろう。] ……相性、悪いなぁ。[独り言のように呟けば、視界を悪くしていた霧が消えていくのと同時くらいに、ナユタの背後から鋭い爪と牙が襲いかかった。]
(92) 2013/06/29(Sat) 21時頃