つーか、名発明って。それ言うなら、俺はエアコンのが有難いな。今、だいぶ恋しい。[父と母。それから、今は就職して家を出ている姉に、中学生の妹。家族の揃う自分の家は、帰宅すれば、既に暖かな空気と柔い光が灯っている。だから、一人暮らしの苦労は当然知らない。カイロは、いつだって当然のように母が手渡してくれるものだ。不意に吹く雪を纏った寒風に、ぶるりと身を震わせる。早く行こう、と彼を促して、歩みを進めた**]
(92) 2015/10/29(Thu) 00時半頃