[もとより、これからのことを相談するつもりはあった。そもそも、そのつもりで呼び出したのだから。
しかし、それはあくまでもサシでの話である。
マドカにも、たとえばケイイチもいない、二人きりの時に詰め寄られれば話しただろうと思うが、ケイイチとマドカと三人でこんなことを話すような状況に追い込まれるとは、正直完全に想定外だった。想定外すぎた]
えっと……あの……。
[ダメだ、こんなのはちっとも自分らしくない。
アルコールランプの炎を見て落ち着くんだ。
素数を数えるんだ。1,3,5,7,9……ってこれは奇数だ。
マドカからティーバックを受け取る手がぷるぷる震える。
最初は一緒に慌てふためいていたのに、いつのまにそっち側になったんだ。マドカずるい。いやこれは八つ当たりだ]
いやっ、その、嫌というわけじゃなくて……!
[ケイイチの発言に慌てる。
すべてはタイミング。そうタイミングなのだ]
(92) 2015/03/05(Thu) 00時頃