おどうざん…ゆるじて……ごめゴポッなざ、い…ごめんなざ、い…おがあざん…ガポッ…おがあざん……ゴポッ…
[ もはや少女の瞳には、金髪の男も黒髪の男も見えていなかった。ただただ、その場にはいないはずの者の影に怯えて許しを乞うのみ。
黒髪の男が『死ぬな』と独りよがりの台詞を吐いていたことも、あるいは金髪の男が何か喋っていたとしても、耳には届かなかったようだ。
ポケットから鍵が滑り落ちて床に落ちたのを黒髪の男が拾ったとしても>>87それを止めなどもせず、地下室へと連れ込まれようとしていることに気づいても抵抗などはしなかった。
何故なら、地下室の暗闇に居る事のほうが、彼女にとっては『自然』だったのだから。
地下室へ行き、そこで大人しく静かに、"玩具"としての役割を全うすればきっともう大丈夫……。]
(91) 2016/02/26(Fri) 10時頃