人狼議事

229 観用少年


【人】 良家の娘 グロリア

[お店で購入したミルクとティーセット、
人肌程度に温めたミルクをカップから、ティースプーンに一匙、少年の唇に運ぶ。初めてのことには誰でもどきどきするものだ。細い喉を嚥下するまで、息を潜めて見守ってしまう。

人間も簡易な食事をとった、
食事を作ってくれた友人も今日は泊まっていくらしい。『一緒にねるの?』とにやにやされれば、複雑な心境だ。おかしなことじゃないでしょう?と反論にならぬ反論をする。

そうしてナナの眠たげな顔が伺えれば、寝室のドアは閉ざされる。誰かと一緒に寝るのもこんなに早い時間に寝台に入るのも久しぶりだ。眠ることに特に楽しみはなかった、ここ最近夢を見た記憶はない。眠りはただの塗りつぶされた時間だ。そう早々と眠れる気はしないけれど、自分ではない誰かの温度がそばにあるのは心地いい。

ナイトランプがベッドサイドを照らす。おろした髪がさらりと零れて、緋色の、ナナの髪と混ざった。なんだか眠る前の童話を待つ子供のような気持ちになる]

 ……ナナ、子守歌は歌ってくれるの?

[きっと眠りに落ちるのは、人形のほうが先だろうけれど*]

(91) 2017/10/11(Wed) 00時頃

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