[最初に掴みかかった勢いはどこへやら、今ではすっかり落ち着いて。どこか微睡むように、目の前で静かに、でも確かにそこにいる存在を感じていた。>>87
…ー再び、ふいに体を引き寄せられれば。
びくりと一瞬強ばった体は伝わってしまっただろうか。……驚いた顔は、見えてなければいい。]
・・・何が仕返しだ。ボケ。
[拗ねたように悪態をついて、膝下を軽く蹴る。それでも頭を撫でる手を拒むことはなく。いつも浮かべる笑いとは別種、勝手に緩んでしまいそうな口元に、密かに内頬を噛んだ。
向かう、柔らかな笑み。
・・・こいつの真っ直ぐさには、どんな捻くれも敵わないのかもしれない。
それを認めることは全く、本当に、心から悔しいのだけれども。
ーー後日、ペンダントを受け取るころには、もう少しくらいは素直になれた…だろうか。**]
(91) antidope 2015/01/18(Sun) 08時半頃