―大衆食堂『森の真珠』〜表通り/夕刻―
痛っ……!
[風に煽られ飛んできた何かに頬を引っ掻かれる。思わずあてた指に付着した血は、すぐに夢のように消えた。
けれど頬の痛みは、消えてくれない]
ヴェス……!
[>>86声が聞こえて振り返る]
体の一部とか遺留品とか、残ってないか確認してほしい。この風だから軽いものは飛ばされてしまったかもしれないけど……。
危ないから簡単に確認したら帰ろう。
[ヴェスに聞こえるよう近づきながら。そういうイアンの手には、誰のものかわからない帽子が握られていた]
[確認を済ませたら遺体を安置した場所へと戻る。ガレージか物置だろうか。暗くてよく見えないけど他にも何か置かれているようだ。全く別の誰かのものだったら申し訳ないと、帽子は隅にそっと置いておく。
息が詰まるほど、空気が重かった*]
(90) 2017/08/14(Mon) 09時半頃