[ 今度は決して締まらぬように ゆるやかに首巻きを掛けられる。 ] いらねえって、──…… はあ[ 世話を焼いているというよりは 押し付けているに近い。 だが、彼女の手を乱暴に払いのけ マフラーを雪原に落とすほど、 英司の機嫌はまだ損なわれていなかった。 首が寒いのは事実であるし 少しだけ屈んでやって、 悪趣味な色が顔の下を彩った。 ]
(90) 2018/08/19(Sun) 07時半頃