[チキンカレーはスパイスのホールが混じっていたり、ジンジャーも見え隠れするかなりホットなものだった。
よくあるバターチキンカレーとは一線を画するもので、道中ストールを巻いてこなかったことを少しだけ後悔した首筋にちょっぴり汗をかくくらい。
やはり指先を攻撃する熱々なナンは、そのチキンの海と、そして]
………美味しい。
[黒々とすら見える緑色のカレーに泳ぐ白。
サグパニールは見つけたら必ず頼んでしまうほどのお気に入り。ざらっとした食感が残る野菜の重み。弾力のあるパニールと共に、ナンとの相性は抜群だった。
基本的に、喋りながら食べる、というのは苦手だ。
遅いのもあるが、今みたいに夢中になると食べることにばかり集中してしまう。ふと気づいて顔をあげれば、たぶん、おそらく、……きっと。いつもよりは待たせていなかったと思う]
(89) 2019/04/29(Mon) 22時半頃