[ちらり、彼の傍らに転がっているカエルとロールパン。
カエルはホンモノではなく、以前ホグズミードに行った時に見たことがある。確か、悪戯グッズのひとつだったはず。
使われたことも、使った事もないから詳しくは知らないが。
どういう経緯でそれらがここに在るのか分からない。
けれど、普通はカエルより先に炎に悲鳴を上げはしないだろうか。
わからない。過去起こったことの状況を見ただけでは何も。
回りくどい方法は嫌いだ。駆け引きを出来る程わたしは賢くない]
……ごめんなさい、
貴方が怪しくて仕方ないの
ほんとうの事を言って、チアキ
上の階でヒトを燃やしたのは、あなたでしょう……?
[初対面の相手を疑いたくなんてない。
けれど、このまま何事もなくさよなら、と別れられる程、わたしは愚鈍ではない。
声が、ローブの下で杖を握り締める手が震える。
わたしは杖をヒトに向けることは怖くて、できなかった*]
(89) 2016/02/13(Sat) 18時半頃