…………ま、てよ。落ち着け。
おかしくなってんのは、魔力の、せいだ。
俺じゃなくても、いいだろ……?
落ち着かないなら、トイレだとか、いや間に合わねぇなら、目と耳、塞いでるから。
[首と下腹部が疼きを訴え、臀部に湿った感触を覚える。
四井から食べたものが、零れたのだろうか。
心臓が早鐘を打ち、目が泳ぐ。どうしたらいいんだ。
また食べられるのかとか、気持ちよくなれるのかとか、逆方向の考えが頭に渦巻くのは、さっきの行為に流されてるからだ。
頭が、回らない。眠気のせいか、欲のせいか。
相手にその気があるだけで、浅ましく求めようとするなんて、絶対にできない。してはいけない。処理なら、一人でもできる。その方がいい。]
――ッ、ほら、行けよ……!
[涎が、垂れそうになる。ばかか、さっき食べたばかりだろ、俺。
咄嗟に口元を抑えて俯いた。*]
(88) 2016/06/09(Thu) 23時半頃