[避けた事に少年は少し傷付いたようだったが、生憎それに優しくしてやれる程器用でも親切でもなければ蟠りを解く事も出来ない…は、黙ってその様子を見ていた。
名前を名乗ってきた辺りで、大凡此方も名乗る事になるのだろう、と口を開きかけた時に聞こえたのは戻ってきた彼の声。>>80]
そうですよ?
僕にとっては、ですが。
[そうしていればまたも名乗られる。
そういえば「装飾品の店長さん」としか把握していなかったと思い出した。
人間がいるのにどう名乗ろうかと一瞬間の逡巡をするも、アルゼルド・ヤニックと申します、と返した。
それと大差ないくらいだろうか、目の前の少年がリザードマンである彼を見て、ドラゴンだとあまりにも興奮しながら嬉しそうに声を上げるもので。
今回ばかりは驚いて目を2度3度瞬かせる。]
ドラゴン…?
[またすごい変わった子供もいたものだと思ったりする。]
(87) 2015/01/12(Mon) 17時半頃