[そうして、ヒートアップすればよくアルコールも回るというもの。
言いたいことを一通りまくしたてると、電池が切れたように沈没した。
仕留められた獲物のようにガストンに担がれて、帰宅するのもいつものこと。
玄関前で、ガストンに揺り動かされ、かすかに意識が浮上する]
う、ぅー……?
[緩慢な動作でずるりとガストンの肩から降りた。
ごぞごそとバッグから鍵を取り出し、扉を開ける。
目が覚めたとは言いがたい。ほとんど習慣による本能のようなもの。
それでも中に入る前、ガストンの方に顔を向けた。ほとんど目は開いてない]
ガストン、いつもありがとねえええええ?
私、こんな世話の焼けるどうしようもないやつだけどさあ、
見捨てないで友達でいてよねえええええ?
[しらふの時には絶対聞けない殊勝な言葉。しかし酔っ払いは声量が調節できないわけで。
夜中にアパートの廊下で大声で言うあたり、やっぱり大迷惑である]
(86) 2013/12/08(Sun) 13時頃