そして、三つ目がある。俺が考えるのを放棄した理由。
――生死の境を彷徨っていること。これが、三つ目の素質。
そういう状態の人間は、こういう状況を作りやすい。そう考えられてる。
考えるの、嫌にならない?この中の誰かが、今も死にかけてるかもしれない。
ギリギリの所で、俺たちを呼んだのかもしれない。そう考えると、とても切ない。
[少し、間を置く。]
長々と羅列したけどね、俺が知ってるのは、大体そんなもの。
話題になった後、ちょっと気になることがあって、色んな事例を読んだ。その程度。
[最も、自分の求めていたものは、いくら文献に潜ったって、見つからなかったんだけれど。]
で、じゃあさ、俺からも質問。
[自分よりいくばか低い位置にある目を見る。]
委員長、この可能性を考えて、これを、どこまで伝えるつもりなの?
そりゃあ、話題になったから、それなりに知ってる人もいるだろうけどさ。
誰かが残らなきゃいけないかもしれないとか、ホストは生死の境目にいるかもしれないとか、誰もが皆、冷静に聞けるわけじゃないよね、きっと。
(86) 2014/04/26(Sat) 23時半頃