[平素はどんな相手にも大人しく抱かれるレティーシャは、満月の夜だけは祖の触手でもって相手を犯す。
相手は客でもたまたま会った人でも、誰でも良い。
触手は自分のものでも甘く酔えるが、男根にはあまり感じない。
だから触手を持った人は好き。
気持ちよくしてくれるから。]
……ふしぎなひと。
[うねっていた触手はヒトの手の形に戻って、白い指は乱れたテッドの髪を梳く。
彼が触ってきたときのぞくりとした感覚がよみがえって、眦を赤く染めながらついでに耳もくすぐってから、唇の端にキスをすると身体を離した。
ワンピースの裾を揺らして、大腿を伝って落ちて行く精液はそのままに、レティーシャは部屋を出ていく。
テッドの「次」を褒めのかす言葉に、笑みを浮かべて振り返った。]
そのときは「お散歩」しましょ。
[次の「やくそく」をしてから姿を消した。*]
(85) 2016/12/10(Sat) 00時頃