[外見も内面も人並みであれば、目立つ事もなかったろう。
せめて身長さえ低ければと、成長期を迎えてからは更にそう思うようになった。
コンプレックスの塊を逆に利用するようになって
誉め言葉が突き刺さる事にも、もうすっかり慣れた]
――そうか?
[>>83サービスが良い、というのは
食堂のおばさんに食べられもしない量のごはんを盛りつけられる事だろうか。キルロイは誤魔化すように口元だけで笑みを作る]
昼飯時だからな。
[入間の視線は、一瞥して反らした。
不快さを隠す為に、萩原への答えもいつもに増して簡素になる。
喜怒哀楽も、スキも嫌いも、内側へ押し込める。
大人のふりをして、何でもない風を装って
そうして今日もやり過ごせたなら、
次の集団生活への準備を始めなくては。
大学に進学するキルロイには、この先もまた集団生活と社会の目が待っている]
(85) 2017/09/15(Fri) 22時頃