…………。
[歩きながら、聞こえてきた坊主の言葉に返事は返さない。花を脇に抱えて手で煙草を挟み、困ったように空を見上げるだけだ。
――何だって、この餓鬼はそう俺に花を渡したがるのか。
花を付ける自分を想像して寒気すら覚えてつつ、此の期に及んで悪戯を仕掛けて来ようとしているのなら大したモンだと――]
……阿保か。
そういう言葉は、お前さんと年の近い可愛い女の子に言ってやれ。……こんなオッサンじゃあ無くな。
[しかし、その"理由"とやらが坊主の口から語られれば(>>77)。煙の混じった息を深く深く吐いて、何とも言えん顔を坊主へと向けた。
まったく今日は、どれだけ呆れさせれば気が済むんだか。今日一日の坊主の言動を思い返せば、軽く頭痛がして来やがる。
どうせこう言った所で、この坊主は聞かんのだろう事は――組んだ腕に押し付けられた、その赤らんだ顔を見れば、想像に難く無い。]
(85) 2015/04/10(Fri) 16時半頃