―Xday-3day・AM 9:00頃・現実世界、病室―
しいなさん、ちゃんと朝ご飯は食べて下さいね。
頭がぼーっとしちゃいますよ?
[怒った口調で言っても、彼女はいらないと突き返してきた。
彼女、佐伯しいなはこの病院では私の「先輩」に当たる
だからか、仲良くなった今でも、時々気おくれしてしまうことがある。
でも、私は彼女の目の下のクマがいつもより大きく見えて、もしかしたら眠れてないのかも、と心配になった。]
じゃあ、今日はしっかり休んでね。
遅くまで本を読んだり、あっちに行ってたりしないこと。
[そういってポーチから化粧品を置くと、一瞬、彼女は私を見つめてきた。目の下から口元に人差し指を動かしたら、伝わったのか、柔らかい返事をして布団をかぶってしまう。
それを見届けてから、私は次の仕事に取り掛かった。
今日はしっかり彼女に気を配ろうと、心の中で思いながら。]
(84) 2014/03/11(Tue) 22時頃