[アルから悪い笑みの理由は訊けただろうか。
そうしてどこか呆気に取られた気分で酒の香り纏う背を見送り、次いで声をかけてきた青年へと>>49視線を移す。
行き先への問いはマーゴが答えてくれ>>74、男はそれにこくりと頷きをグレッグにみせることに留めた]
花桃のジャム…、なぁ。
うちの義父さんは、実の方をジャムにしてたぜ。
花のジャムかもしれねぇから、なんとも言えねぇけどよ。
[花桃のジャムという言葉には目を瞬かせ、そうして記憶のままにぽつりとこぼしてみたりした。
手を握ったマーゴの、味見をねだってみればという無邪気な提案>>74には、ついくすぐられたように唇の端で微笑してしまうのだが]
ああ、じゃあまたな、グレッグ。
苦手な配達先があんなら、たまに代わってやるから、遠慮なく言えよ?
[再び歩き出すその前に、余計なお節介を投げて。
そうしてその背を見送ることに]
(83) 2015/05/09(Sat) 22時半頃