[首を傾げてこちらを見つめるシルクと目があった。(>>51)ふわふわと揺れる髪。最初に出会ったときから、心なしか伸びたような気がした]
……「ああ、男らしいぜ」と言いたいところだがよ。残念ながら、俺は、男らしさから一番遠いとこにいる、そんなヤツだ。サンプルには、お勧めしないぜ。せいぜい反面教師にでもしてくれや。
[チクリと胸の奥が痛んだ。胸ポケットにしまった封筒の重みを感じる]
まぁ……難しい話だよな。さっきは軽はずみに使っちまったがよ。体型を気にして身体を鍛える男は、たくさんいるぜ。それを逞しいと思う奴もいれば、女々しいと思う奴もいる。基準っつーか、尺度っつーか、そういうのが個人によってえらく違うんだな。
学がねぇからよ…うまいこと言えねぇが…。キューティ。俺は、おまえには、そういうことに囚われてほしくない。そう思うぜ。
宇宙は広ぇからな。救いようもないクズもいれば、誰からも尊敬される聖人もいる。いろんな奴と出会って、経験積んで……前みて胸はって生きられる、そんな大人になれたら、それでいいんじゃねーかな?そしたらよ、女になろうが、男になろうが、怖いもんなしだぜ。生命体として魅力的なんだからな。
(82) 2016/05/15(Sun) 00時半頃