[白衣を真っ赤に染めたダンの目はどこかうつろにも見えた。]
八千草先生…無事…だったんですか?その血は、いや、怪我は。
[思わず近寄ろうと2、3歩を進めた瞬間、ダンの言葉>>69に頭が凍りつく]
感染、している?クロエさん、それは…
[本当か?とリンダに問いかけようとして、ふとセシルの言っていた言葉>>1:209を思いだす。
"あと必要以上に腕力はあるみたいだから、気をつけねーと。"
恐らくそれは、死したことで力のリミットが外れたのだろう、と田原は予測していた。
ちらりと両脇に転がった死体たちを眺める。皆一様に首や顎が砕けたり千切れたり。それはダンが元レスリングの選手であり、上半身の筋力トレーニングを欠かさないとしても、とても人間のできる技に思えないようにも感じた。
ぎり、と角材を持つ右手に力が入る。だが、目の前のダンは会話ができ、血塗れではあるが目立った怪我はなさそうで、到底あいつらと同じようには見えない。でも。いや。しかし。]
―――――…
[クロエにダンがいつ自分が発症するかを問うている間>>70も、田原は言葉を発することができなかった。]
(82) 2011/12/03(Sat) 19時半頃