謙遜しなくてもいいのに。
[ 多対一とはいえ、勝ったことは事実なのだから。
化物じみた強さを持っていた、チビちゃんに。
――…皮肉にも、戯れで口にした"許可">>4:145は現実のものになってしまったわけだ。]
――…へえ。一昨日?
……それなら、もう一人…或いは、もっと。いるんだろうさ。
[ 一昨日と聞けば、執事のおっさんを埋葬した事を思い出す。――おっさんを手にかけた時には既に変わっていたのかもしれない。一昨昨日に死闘をした、チビちゃんと。
……きっと、おっさんがそれを本人から聞いたのなら嘘では無いんだろう。チビちゃんはそういう場所に嘘は付かない…ような気がする。ただの勘。
それなら、チビちゃんではなく、まだ。
館の中に"いる"可能性は限りなく高くなる。]
……最初の犠牲者は。
チビちゃんにしては、焦げ方が、弱かった。
[ 犠牲者の名前は忘れようとも、死に体は忘れていない。
思い返しながら目を向けるのは、……腕へと。]
(80) 2014/11/15(Sat) 22時半頃