[--夢を、見るのだ。][噴水の前にただ一人立って、なぜか吹き上がる水ではなく下に揺れる動かぬ水を見つめている。それ自体は学園の中央広場にあるもの、しかし狭い空間にある夢の中では豪奢なそれは異様だと毎度思う。噴水の音は反響もせず彼女の身体にだけ響く][そして暫くすると視界は赤になる。何ということもない、ただ水が燃え盛るような赤に染まるだけの話だ。そして声が聞こえる。]『繕うのはもう終わりにしないか』[毎度それに、造られた言葉で応えようとする。…声を発する前に現実に引き戻されてしまうのだが]
(80) 2014/12/23(Tue) 22時頃