ひ、久しぶり 兄さん
[再び家庭教師として迎えられた兄さんと再開したとき、俺は大量の作文やらワークやらの課題の山に埋れていた。
そう、当初の目的は果たされた。
兄さんは再びこの家に訪れることとなったのだ。……三人の家庭教師のうち、一人として。]
…ちょっと、やりすぎちゃった
あ、この問題、兄さんわかる? …………
[彼にさえ、どうしたんだ?と心配そうに聞かれれば、苦笑と共にそう返しただろう。
それでも彼は数学だけではなく、他教科の大量の課題についても手を貸してくれた。
もともとはどの教科もそこそこ出来ていた。けれど、専門外の問題に一緒に頭を悩ませる彼を見るのもまた、楽しくて。
一緒にいるだけで、退屈な宿題だって一番の遊びになった。]
……課題、終わらないかも
ねぇ、今日は、泊まってってほしいな
母さんどうせ兄さんの分もハンバーグ作ってるしさ ねっ
[こんなワガママも、結構許してもらえたしね。
流石にもう.同じベッドでは寝られなかったけれど。**]
(78) 2015/11/28(Sat) 21時頃